愛車

2007/04/11

改造バイクは楽しい?

「カミナリ族」というと50年も前の話しですが、得意げに爆音を響かせて街中をバイクで走り回ていた時期がありました。

カミナリ族は「暴走族」と同意語に使われますが違いますよ。集団を組まずに個人が勝手にバラバラに大きな音を出し勝手に走っていましたし、暴力とは関係ありませんでした。

当時四輪車はあまりにも高価で庶民には手が出ず、商店などはバイクが実用車で大事な稼ぎ手でした。遊びにバイクを使うなんてかなり贅沢な時代でした。

バイク店も修理専門で、改造をやってくれる店もないし、今でいう改造のためのスペシャル部品なども皆無の時代です。

その時代の改造はすべてを自分でやるのです。ある程度のメカニック知識が必要であり、整備の作業経験がないとカミナリ族にはなれませんでした。

見た目の外見の改造は流行があるので別にして、改造といえば速くするために、エンジンをいじって馬力を上げるのが第一歩です。エンジンの歴史は長いので、馬力アップの方法は山ほど考えられ、今や改造部品も簡単に手に入ります。

山ほどある改造方法で一番効果を感じたのは、ピストンやシリンダを交換して、エンジンの排気量を大きく変更するボアアップという方法です。50ccのエンジンを80ccや120ccにもできるのです。

ボアアップはエンジンが大きくなると同じなので、馬力が上がり加速も最高速度も上がります。これに味を占めてもっと速くしようとだれでも思います。さらに吸排気系をいじって速くする方法や、スペシャル部品も山ほど世の中にあるのです。

かなりのカネをかけて化け物みたいな強力なエンジンが完成すると、バカ速のバイクや車に変身します。でも世の中良いことばかりの話しはありません。メリットがあればデメリットも顔を出してきます。

まず音が大きくなり振動が増え、神経質な扱いにくいエンジンになります。馬力を上げるためにはエンジンが吸う空気や排気は、なるべく抵抗なくしたいので、マフラー(消音器)内部の構造も排気を、ストレートに排出するように設計します。簡単にいえば排気を筒抜け状態にするので、消音効果はなく大音量になります。

ハンドルや足に伝わる振動もかなり大きく増幅されて、走行中も手足がしびれて苦痛になります。振動がひどくて車体にひびが入り、走行中にフレームが折れて、カーブを曲がりきれず排水溝にぶっ飛んだこともありました。

馬力が大きくなると困ることも出てきます。アクセルを急激に開けると、加速がすごくて後輪がスリップするし、バイクの前輪が持ち上がり棒立ち状態になります。

最近の車やバイクは馬力がありすぎるので、このままでは危ないと、発進時にはタイヤに直接馬力が伝わらないように、わざわざ馬力を逃がす工夫をしています。

馬力を上げればそれに耐える足回りにしないと性能は発揮できないので、サス交換などやると馬力が不足し…を繰り返す無限地獄に堕ちることになるのです。

メーカーはあらゆることを考慮したバランスを保つことで、静かで速くて快適な車やバイクを発売しています。改造というのは大金かけてメーカーが設定したバランスを崩し、とても乗りにくい乗り物にすることです。

改造すると振動は増え、サスペンションは固くてぴょんぴょん跳ね、身体も揺すられるので運転はすごく疲れます。でも他のバイクとは違う自分だけの改造車は、デメリットも楽しみのうちですよ。





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