筋肉質的味付けのパジェロ・Jトップ。
パジェロには、初期モデルからソフトトップ・モデルが存在している。しかも、三菱ジープのように取り外しに一大決心が必要ではなく、何年たっても透明度がなくならないガラス製窓(三菱ジープの場合、透明ビニールなので次第に透明度がなくなっていく)であるなど、日常生活に支障がないように機能性が向上したソフトトップだった。
Jトップに至っては、車体の運転席側と荷室側とが別々になっており、運転席側は電動で開け閉めができるほどで、幌の取り外し、取り付けに格闘していた身にとってはうらやましい限りの装備でもあった。
このソフトトップ・モデルはまた、装備は質素に、でもエンジンはハイパワーという筋肉質的な味付けで、ビニールレザーのシートであるなど汚しても気にならないようになっており、玩具なクルマでもあったのだ。
そして、91年にモデルチェンジが行われ、二代目のソフトトップ・モデルとして登場したのが、このJトップだ。
では、なにゆえに、Jトップがパジェロの中で玩具的要素ナンバーワンかと言えば、まずは、上記のようにフルオープンに近い開放感を得られるソフトトップであることが理由だ。部分的にではあるが、電動装置付きでお気楽度が高いのもいい。
それに加えて、純正で18インチホイールを標準で装備していたことが遊び心をくすぐるからだ。
当時は、アメリカで流行っていたことやマッチョ的なイメージから四駆に幅の太いタイヤを履かせるのがブームで、メーカーが純正で幅広タイヤを装備させたモデルも数多くあったほどだ。
ところが、極悪路となると細身でより大口径のタイヤのほうが戦闘力は高い。そのため、15インチホイールが主流のなか、大口径タイヤを履くためにわざわざ16インチに変更していた少数派の極悪路愛好家にとっては、純正で18インチを履いていたのには、驚き以外の何モノでもなかったからだ。希少価値的要素もあるワケだ。
しかし、この18インチホイールはJトップにしか採用されることがなく、アフターマーケットでより極悪路で戦闘能力の高いタイヤが出揃うことはなかった。今となっては、自衛隊で使用しているパジェロが18インチを装着しているだけで、自衛隊専用サイズともなっている。開き直って言えば、極悪路のプロが採用しているサイズとなり、マニア心を余計にくすぐることにもなっている。
この他にも、オプションではあったが、デフロックを選べるなど極悪路を理解した機能を持っており、他のパジェロとは一線を画していたタイプでもあったのだ。三菱ジープなどに比べればはるかに快適であり、日常に困らないクルマでもあるのも、少々、年齢を重ねてしまった身には魅力なのだ。
残念なことに、現行のパジェロにはJトップに相当するタイプがないばかりか、ソフトトップもない。実用性を考えると選ぶ人は少ないのだろうが、今一度、復活して欲しいと思う。『3丁目の夕日』モードかしれないが…
写真提供:三菱自動車工業
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